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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第30章 番外編…マタニティブルー!?
ヒック、ヒック……
誰に電話してるの?

「はい、はい!あ~はい、そうですか…分かりました、ありがとうございます」ピッ!

「葉瑠…もういいよ分かったから」ギュッ
電話を切ると私を強く抱きしめてくれる。

わかったって─どこに電話したの?

「病院に電話して聞いた」え、病院に?
教えてくれたの?

高橋先生が、もしかして鏡也君から電話が来るかもって…当直の先生に申し送りしてくれてたんだって!

「名前言ったら〝あ~〟って!すぐ教えてくれた」

そんなに心配しなくて良いってさ!

──家ではとにかく横になるように
必要最低限の事しかさせないで下さいだって──

「1人で不安だったな、ごめんな一緒に行けなくて」
グスッ─ブンブン
そんな優しい言葉を言われたら
また涙が出てきちゃう

ヒック、ヒック

「葉瑠これからは、家でのんびりするんだぞ」
「……ウン」

「洗濯も掃除も俺が休みの日にやるからな」へ?
でも、それじゃ─鏡也君が疲れちゃう。
忙しい時期なのに

「葉瑠?今は子供の事だけ考えよ」

「ごめんなさい、ヒック……」
「バカ、なんで葉瑠が謝るの?」
だって、私が…気を付けなきゃいけないのに

これじゃ、名古屋に行った方が良かったかも

私を抱きしめる鏡也君の手に力が入る。

「葉瑠は悪くない!ちょっと頑張り過ぎただけだろ?…だから…そんな事言うなよ」
グスッ─鏡也君

鏡也君は残業で疲れてるのに
その日は私が寝付くまでずっと手を握ってくれた。


後日、鏡也君が洋子さんに連絡。
妹の一大事って事で全面的にヒロちゃんと洋子さんが協力してくれる事になった。

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