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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第32章 番外編…愛しのキスは蜜の味

あ、そうだ!
紗妃を寝かせようとしてバスタオルのまま来たから。
スルッ─あ!
辛うじて身体を隠していた胸元のバスタオルをずり下げ鏡也君が迫ってくる。

鏡也君、あの……
「なに、まだ焦らそうとするわけ?」
ブンブン─そうじゃないんだけど

「髪だけ、乾かしたぃなぁ~って…」アハハ
「…は?」
ごめんね、でも、まだ髪が濡れてて…ちょっと寒くなってきたから…

「すぐ、すぐ終わらせるから」
ヤバい早くしなきゃ…ちょっと怒ってるよね!

バスタオルを押さえて急いで寝室を出た。


スイッチを最大にしてと…
ブウォオオオー

「貸して、やってやる」
あ、鏡也君が来ちゃった…

「いいよ自分でやるから」

「いいから貸して…葉瑠がやると遅くなる。俺がどれだけ我慢してると思ってんの」

あ、はぃ。ごめんなさい

ブウォオオオーブウォオオオー
怒ってるかなって思ったけど…髪を優しく手櫛で解いて風を入れてくれる。

温風と…鏡也君があったかくて
身体が蕩けてくる。


カチッ…「よし、終わり…行くぞ」え?あ~!

ドサッ!キャッ
手を引かれソファに押し倒された。
「もっと優しくしてよ」
「…いや、俺、充分優しいと思うけど?」

〝身体を洗って…ドライヤーまで掛けてやって、こんな優しい旦那いないだろ?〟

「鏡也君がやるって言ったんでしょ?」
「…そうだっけ?」そうだよ!


ん?なに、どうしたの?
急に真面目な顔してジリジリと迫ってくる。

「葉瑠が可愛いから世話を焼きたくなるんだよ」
「えっと…それは、どうも」

「あ、あの鏡也君?」…ソファの上で後退り
「なんで逃げるの?」
だって!

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