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秘恋~ヒメコイ~
第2章 #1
「直輝……なんで……」
そこにはいつもと同じ、ポーカーフェイスな直輝がいた。
「行くぞ」
彼を突き飛ばして、直輝は私の腕を掴んで歩き出した。
「痛……っ!離してよ」
「うるさい」
「うるさいって何?」
「お前な、花村と春日がどんだけ心配してるか分かってんのか?」
「え?」
「泣きそうな声で電話してきたんだよ。お前がいなくなったって」
……そっか。突然いなくなっちゃって、心配かけちゃった。
2人の顔が浮かぶ。
「……でも大丈夫だったよ?1人で何とか出来たもん」
「は?アホか。無理やり連れ込まれたらどーすんだよ」
「だから連れ込まれる前にどうにかしてたって!」
「実際、連れ込まれそうになってただろーが!」
「~~~~!!」
……怒りで酔いが頭に回ってきた。
その怒りの矛先は、あの男でも、直輝でもない。
── 私自身だ。
そこにはいつもと同じ、ポーカーフェイスな直輝がいた。
「行くぞ」
彼を突き飛ばして、直輝は私の腕を掴んで歩き出した。
「痛……っ!離してよ」
「うるさい」
「うるさいって何?」
「お前な、花村と春日がどんだけ心配してるか分かってんのか?」
「え?」
「泣きそうな声で電話してきたんだよ。お前がいなくなったって」
……そっか。突然いなくなっちゃって、心配かけちゃった。
2人の顔が浮かぶ。
「……でも大丈夫だったよ?1人で何とか出来たもん」
「は?アホか。無理やり連れ込まれたらどーすんだよ」
「だから連れ込まれる前にどうにかしてたって!」
「実際、連れ込まれそうになってただろーが!」
「~~~~!!」
……怒りで酔いが頭に回ってきた。
その怒りの矛先は、あの男でも、直輝でもない。
── 私自身だ。