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秘恋~ヒメコイ~
第4章 #3
「……………!」


目を閉じる間もなく、唇を塞がれて……。
そのキスは角度を変えて繰り返される。



そのうち、息が苦しくなった私が唇を開くと、直輝の熱い舌が滑り込んできた。



「んん……っ!」

直輝の舌が執拗に追いかけてくる。逃げ場がなくて、絡まる舌。



「…………ぃやっ!」

力いっぱい直輝の身体を押しのける。



そのまま持ってきたバッグを掴むと、私は一目散にその場を逃げ出した ──。



外に出ると雨がポツポツと降り出して、家に帰りつく頃にはずぶ濡れになっていた。
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