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秘恋~ヒメコイ~
第6章 #5
「ここ。すごく雰囲気がいい店なんだ」

水沢さんがお店のドアに手をかける。


「水沢さん!あの…他のお店にしません?」


「あー、行きたい店あった?」


「いえ…そういうわけではないんですけど…」


……とりあえず、直輝のお店は避けたい…っ!




「楓さん!」


背後からいきなり名前を呼ばれて、ギクリとした。

振り返ると、そこには笑顔の美月ちゃんがいた。


「また来てくれたんですね!嬉しい!……あれ、水沢さんだ」


「あれ?知り合い?」


「え?楓さんと水沢さんお知り合いなんですか?」


水沢さんと美月ちゃんの掛け合いに、顔が引きつってしまいそうなのを必死で抑えながら、



「え……っと、とりあえず入りましょうか……」



私は観念して、2人をお店に入るように誘導した。





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