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あの口づけは嘘じゃない。
第3章 2人で会うけどデートじゃない
なんてことをしてしまったんだろう。
帰りが遅かったことを親に叱られている間も、ずっと考えていたのは宮下さんにしてしまった私の痴態のことだった。
引いてるよね。きっと。だって自分でも引いてるもん。
はぁ。と深くため息をついてベッドにダイブする。
そして交換したばかりの宮下さんの連絡先を開く。
「『送ってくださってありがとうございました。 おやすみなさい。』っと。
はぁ。でも、ホントにかっこよかったんだよね…」
ため息が収まらない。
あんなことを自分がするなんて思わなかった。
でも最後まですることを望んでいたわけじゃない。ただキスがしたかった。
体中がふわふわと飛んでいきそうになるキス。そして、その余韻は今も残っている。
彼に抱いてるのは恋愛感情じゃない、興味なんだと言い聞かせるけど、興味があるからして良いことなのかと問われれば、頷くことはできないのもわかっていた。
…恋愛は、もうしたくない。