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イタズラな満月(フルムーン)
第10章 7th moon…偽りの心
耳まで真っ赤になっていたユトに対して雅はフフっと笑っていた。
「ありがとう。」
「…バカ」
そっと手を握りしめてきたユト。その手を握り返す雅に口元が緩んでいった。
「そういやさ。明日、…行くんだろ?」
「ん…行かなかゃね。久我君も手伝ってくれるって言ってくれてる中だもんね。」
「…久我…ね。」
「ん。本当に優しいよね…」
ヘヘッと笑う雅にどことなく苛立ちを感じたユト。それが何故、こんな感覚に陥るのか、ユト自身も解らなかった。
「明日は仕事遅いんだろ?」
「…わかんない…」
「見に行くか。」
「へ?でも…」
「どうせ『見え』ないんだし。シフト表見に行くだけならいいだろ。」
そう言うと、子猫に戻り、雅を連れて職場に向かっていった。
「ありがとう。」
「…バカ」
そっと手を握りしめてきたユト。その手を握り返す雅に口元が緩んでいった。
「そういやさ。明日、…行くんだろ?」
「ん…行かなかゃね。久我君も手伝ってくれるって言ってくれてる中だもんね。」
「…久我…ね。」
「ん。本当に優しいよね…」
ヘヘッと笑う雅にどことなく苛立ちを感じたユト。それが何故、こんな感覚に陥るのか、ユト自身も解らなかった。
「明日は仕事遅いんだろ?」
「…わかんない…」
「見に行くか。」
「へ?でも…」
「どうせ『見え』ないんだし。シフト表見に行くだけならいいだろ。」
そう言うと、子猫に戻り、雅を連れて職場に向かっていった。