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イタズラな満月(フルムーン)
第12章 special moon2…星空の記憶
「じゃぁ、決定で良い?」
「ああ。」
「じゃ、明日、10時に。」
「10時…か。」
「ん?都合悪い?」
「大丈夫。OK。」

ジュノの言葉も待たずしてユトはクラマに答えた。そうして、クラマもその場を離れたときだった。ジュノは俯いていた。

「ユト…私…行けないかも知れないよ?10時って言われたら。」
「オレが迎えにいく。そうしたら問題ねぇだろうが。ジュノに行くまでのアシがない事なんて事位解ってるよ。」

そう言うとユトは、ジュノの頭をぽんっと軽く叩いた。その手がジュノはただ、優しく、温かく感じていたのだった。

「ユト…」
「ん?」
「ありがとうね」
「別に?……なんて事無い。」
「…好きだよ」
「…なんか言った?」
「なんにもない!」
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