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イタズラな満月(フルムーン)
第16章 12th moon…愛して、傍にいて
そうして少しの沈黙があったときだ。エスパシオが口を開いた。
「…そこまで言うならばユト。お主に聞きたいことがある。」
「はい。」
「君は、将来的にジェーナを継ぐものだとされている。実力も、経験も、申し分ないのだよ。その地位も、すべてを投げ出してもその愛情を守るというのか?」
「はい」
「その道を選んだとしたら、ユト、お主は消滅するやも知れん。その命を懸けてまでその少女を守る意味はあるのか?」
「エスパシオ…クス…」
「…?」
顔を上げてユトはにこりと笑いながら、真っ直ぐに、一点の曇りもないまま、エスパシオを見つめるとはっきりと伝えた。
「愚問ですよ。僕は、アリスが…雅が居てくれるから故に存在する意味が生まれるんです。」
そうしっかりとユトは言い切った。
「…そこまで言うならばユト。お主に聞きたいことがある。」
「はい。」
「君は、将来的にジェーナを継ぐものだとされている。実力も、経験も、申し分ないのだよ。その地位も、すべてを投げ出してもその愛情を守るというのか?」
「はい」
「その道を選んだとしたら、ユト、お主は消滅するやも知れん。その命を懸けてまでその少女を守る意味はあるのか?」
「エスパシオ…クス…」
「…?」
顔を上げてユトはにこりと笑いながら、真っ直ぐに、一点の曇りもないまま、エスパシオを見つめるとはっきりと伝えた。
「愚問ですよ。僕は、アリスが…雅が居てくれるから故に存在する意味が生まれるんです。」
そうしっかりとユトは言い切った。