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イタズラな満月(フルムーン)
第5章 3rd moon…再会
そう小さく笑うと、ユトは大きな手のひらで雅の頭をぽんっと叩いた。そのままスッと横を通ると、『行くか?』と声をかけた。

「え?行くって…?」
「は?久我の所行かないで何でその実体化になったわけ?」
「えと…何となく。」
「意味わかんねぇ…せっかくだから行くぞ?久我んところ。」
「え。…今から?」
「もちろん。」

余裕に笑いながら、ユトはスタスタと歩き出した。

「だけど、私…そんな直ぐ話したりとかできないよ?」
「面と向かったらなんか話せるだろ」
「そんな無茶苦茶な…。」

そう反論しながらも雅はユトの後を追う。少し足早になりながらも、離れまいと一生懸命着いていった。

「…ハァ…」

そんな雅に気付いたのか、ユトは歩幅を狭めた。
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