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初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
第13章 余命宣告
「これは柚希様の控えでございます」
晃祐さんは、丁寧に見積もり書を封筒に入れて、俺に渡した。

「小早川家と桐生家は、家族ぐるみのお付き合いしていたんだね」

「はい、互いにビジネスパートナーでしたから・・・それが何か?」

「いや、眞彩とも顔見知りなんだよね」

「・・・眞彩さんと会うのは10年振りですよ。柚希様」

「・・・」

「私と眞彩さんは何もありません。妙な誤解はよしてください。柚希様」

「俺は別に・・・」

「・・・それでは、失礼します」

晃祐さんは椅子から立ち上がった。

「エントランスまでお送りします」

「結構ですよ。柚希様。それよりも、早急に招待客リストの方お願いします」

俺は晃祐さんとは医局前で別れた。

「ドラゴンホテル東京ベイって、ベイランドのホテルだよな」

大泉先生が一人になった俺に近寄って来た。

「何で?ホテルの支配人がお前に会いに来たんだ?」
大泉先生は好奇心の塊。

「別に・・・あんまり、突っ込むと大泉先生だけ、披露宴に招待しませんよ」

「披露宴の件で支配人が直々に会いに来たのか?」

「そうですよ」

「そうか・・・あそこで、眞彩ちゃんと披露宴するのか・・・」

「医局長にも早めに言っておかないと」
俺は医局長室を訊ねた。
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