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第22章 初恋の想い出

花火の最後の締めは線香花火。

「線香花火のジンクスって知ってる？」

「最後まで、落とさなかったら、願いゴトが叶うんですよね」

「そうだよ」

でも、私の線香花火は直ぐに落ちて、消えてしまった。

「ジッと持ってなきゃ・・・眞彩ちゃん」

「もう一回挑戦します」

私もう一度、線香花火に挑んだ。

「さすがは桐生家の令嬢。眞彩ちゃんも気が強いね・・・」

「え、あ・・・そうですか？」


でも、柚希が持っていた線香花火は最後の一本になった。

二人で果敢に挑むけど、難しかった。

「最後の一本か…これがダメなら諦めるしかないね・・・」

私の願いは高校受験合格だけど、柚希の願いゴトは分からなかった。