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初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
第5章 突然のプロポーズ
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破れたストッキングは1階のコンビニで新しいのを購入。
濡れたショーツはバックに入れていた予備のショーツに穿きかえた。

「予備の下着持ってるなんて…用意周到だな。期待してたの?」

「別に・・・」

柚希は私をバス停まで送ってくれた。

「ここでいいよ」

「バスが来るまで待っててあげる」
柚希は私との別れを惜しんでいるようだった。

「忙しくないの?」

「こんな日もあるさ・・・暇な時間もなきゃ、医者のようなハードな仕事やってられない」

柚希は白衣のポケットから右手を出して、私の手をそっと握って来た。

「柚希と手握るのって初めてかもしれない」

「人前でいちゃつくコトはなかったな。いつも、人の目を気にしていたから」
もう、人の目を気にするコトもないのか・・・

「お父様やお母様にはいつ話せばいい?」

「そうだな・・・3週間後位かな…二人で旅行した後に、正式に挨拶に行くよ」

「旅行?」

「そうだ・・・明日、俺日勤なんだ。会えるか?旅行のチケット預かって欲しいんだ。俺、直ぐにそう言うのは無くすタチだから・・・眞彩が持っててくれ」

「分かった」
二人で話をしているとバスが私達の前に大きな影を落とした。柚希は握っていた手を離す。寂しいけど、つかの間の別れ。
明日もまた会えるーーー・・・
「私から連絡してもいいよね」
「いいよ。待ってるから・・・」

「うん」
私は胸を弾ませてバスへと乗り込んだ。窓から見える柚希の姿。柚希も手を振ってくれていた。
私も手を振り返し、バスが出発するまでお互い手を振り続けた。
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