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初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
第8章 夫婦初めての共同作業ー眞彩side-
既に夕食の準備は整っていた。

「今夜は柚希の大好きなビーフシチューよ。煮込みは少し足りないけど・・・許してね」

私達3人で先にダイニングテーブルの囲み、早祐さん特製のビーフシチューを食べる。

「美味しいです」

「そう言ってくれると嬉しいわ・・・柚希は結婚しないんだと思っていたから…お母さん、本当に嬉しい」

早祐さんは嬉しさの余りに涙を零した。

「母さん…泣くのは大げさだって」

「だって・・・」

私は早祐さんに自分の持っていたハンカチを差し出す。

「これ使って下さい」

「ありがとう・・・眞彩さん。
眞彩さんのような優しい女性が柚希の妻だなんて…本当に嬉しいわ」

早祐さんは何度も同じ言葉を繰り返して、私のハンカチで涙を拭いた。

「このハンカチは洗って返すわね」

「いえ・・・いいですよ」

「もう私達は家族なんだし、遠慮は不要よ」

「では、甘えます」

柚希は黙って私と早祐さんのやり取りを見つめながら、ビーフシチューをスプーンで掬い、口に運んだ。
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