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小悪魔な狼
第2章 二話 オナニー

この時、私はまだ処女だった。セックスの仕方なんてこれっぽっちも知らず、ただただ、若い性欲に溺れていた。
同級生の温もりに興奮している自分が、反吐が出るほど気持ち悪い。だが、狂ってしまいそうになるほど、気持ちよかった。心は偽善と罪悪感を纏っているのに、体は見事なまでに正直で大胆だった。
一目を気にせず、堂々とオナニーをするのに、こんなに都合の良い場所はない。誰も来ないだろうと高をくくっていたのだが。
それは突如として現れた。本の背中が床を打つ、硬質な音。
はっと我に返って、目を開けた。飛び込んできた光、そして、視界の右端に人影が映る。スゥッと血の気が引いていく。

