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契約的束縛ー羞恥公開調教
第26章 逃走と援護



「・・・美波・・・」


車を下りた美波は、盟主のピアスを弾きながら、検問の方へと歩いて行く。



「大丈夫なのか美波?」


「音色は、確実に響いています‥‥」


「何も聞こえんが?」


「こちらに響かないよう、気を使っていますね‥
本郷さんと宮野を巻き込まない為に‥」



"リ―――――ン"


私には聞こえるが、風向きを調整し、こちらには一切音色が漏れないようにしている。


何時の間に、此処まで風の力を制御出来るようになったのか?



(いえ、違いますね‥
必死なんでしょう、主催の意志を守る為に‥)




泣いていた筈なのに‥


立ち止まりそうだったのに‥


美波は、主催の意志を継いで歩こうとしている。
主催や私達が愛した、その強い心を持って・・・・・









"リ―――――ン"



"リ―――――ン"



何度も何度も耳のピアスを弾く、少しでも遠くに聞こえるように、何度も。


綺麗な、硝子の鈴を鳴らしたような音色が、前方広範囲に響いて行くのが分かる。



"リ―――――ン"



私が検問に近付いても、みんなそのまま動かない。
やっぱり此処に居るのは全員男性、本郷さんの言った通り。



「・・・
検問を、バリケードを開きなさい‥
そして私達を通して・・・」



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