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契約的束縛ー羞恥公開調教
第27章 それぞれの道


『・・ごめんなさい・・』


美波の悲痛な叫びが、私の心の奥底まで響く・・



人間に手を掛ける罪悪感‥


斬り付けるという恐怖‥


命を奪うという痛み‥



遥か過去に私も体験した。
私が初めて人間の血を、命を奪ったのは‥‥私が懇意に、友達とも友人とも思っていた女性。


だから美波には同じ思いをして欲しく無く、車内の間中、是が非でも止めに入った。


こういう辛い記憶は、時が経っても残るもの。
だからこそこれから先、美波がずっと傷付く事が無いようにと、あんな無茶な事を言ってまで、無意識行動すらも出来ない程に止めたかった私の思い。



「美波‥‥泣いて‥‥」


「・・・・・・・」


ふと見れば、何も語らずただ涙を流し血を奪う、美波のその姿。
見て‥‥いる私の方が辛い、これから先の人生、美波は絶えず涙を流し続けるのだろうか・・



(・・私の方が、罪悪感に捕らわれてしまいますね・・)


巻き込んだのは私。
美波の為と言いながら、美波を手放したくなかった故の、私が取ってしまった行動で、美波を辛い人生に落としてしまった。



「美波・・・・」


白人女性の血を奪いきり、私はすぐ側に居る美波に、そっと近付いた。



「・・・っきりにしますから・・・
泣くのは、これっきりにしますから、だからお願い、一度だけ良いから泣かせて・・・」


「・・・すみません‥
私の我が儘の為に、美波に辛い思いをさせてしまう」


「必要、そう仁科さんは言いました‥
だからちゃんと割り切りますから、後戻りは出来ないって分かっていますから」



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