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それを、口にすれば
第9章 けれど、愛してる
「ああ、優雨……このままいくと君の口を汚してしまうかもしれないよ」

優雨はそれを口に咥えたまま結城を見上げ、すがるような思いで小さく頷く。

(怖い……けれど、結城さんが欲しい……)

そう、確かに思うが、優雨の限界ももう近付きつつあった。
フェラチオは、優雨が思っていたより努力のいる、大変な行為だった。口も痺れてきているような気がする……。

それも含めて、フェラチオは愛の行為なのだということを優雨は知った。
結城も、愛を感じてくれているだろうか。

「……分かったよ。でももう辛いのだろう」

いつしか堅くつぶっていた目を開き、結城を見上げて小さく首を振る。
大丈夫……強がってそう応えたつもりだったが、苦しさで涙が滲んでしまいそうになるのを隠し切れない。

それを見た結城は「よし……」と小さな声を出し、両手で優雨の頭を優しく包んだ。

(え……?)

次の瞬間、優雨の咥内にペニスが激しく出し入れされる。
優雨にとって初めてのイラマチオだった。

激しく出入りする愛しい結城のもの。

もちろん苦しかったが……でも、自分で動いている時よりは少し楽になる気がした。奥まで突き入れられることもない。

ただ、ジュプジュプジュプ……という音を立ててしまうのだけが恥ずかしかったが……次第にそれも悦びに変わる。
結城に支配され、淫らに愛せば愛すほど……身体が熱くなるのを感じる。

優雨はもう喜びと幸福感しか感じなかった。
その証拠に、自分でもわかるほど優雨の女の部分は激しく濡れていた。

「はあっ……はあ……優雨、いくぞ」

(はいっ……)

結城の精が咥内で弾ける瞬間。
幸せなその瞬間。
もう、戻れないと……そんな予感が優雨の心を満たしていった。







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