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それを、口にすれば
第12章 被虐の味
「す……すっげえ……!」

予想以上の展開に思わず声を漏らすと、眉を吊り上げた理沙子がジーンズのポケットからリモコンを取り出した。

よく見ると、理沙子はいつの間にかスモックのような似あわないものを羽織っている。
そのスモックの胸元と、床に放り出されたビニールの覆いには大手クリーニング店の名前が印刷されていた。

通用口から入りやすいようにカモフラージュしたのだ。

(俺のためにそこまで……)

間違いない。
こんな手の込んだプレイをしてくれる人が他にいるだろうか。

「言いつけを守れない子はお仕置きよ」

尻に刺さった電動プラグがうなりを上げる。

(くうううっ……)

それは強烈な快感だった。

(理沙子さんに入れたい……いや、自分でちょっと先っぽを触るだけでも……)

懇願するように見上げるが、理沙子の表情は変わらない。

ここで延々と焦らされるのだ……

そう思うと、堪らなく焦れた気持ちになるのに、先走りがあふれ出るほど興奮してしまうのも感じる。

しかし、こんな場所で長居をするほど理沙子は馬鹿ではなかった。
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