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それを、口にすれば
第14章 絆
「……それだけ?」

「そ、そうだ」

そんな都合のいい話があるだろうか。

「なんだよ」

「いえ……過ごすって、どうしたらいいのかしら……」

「う、うん……なんかこう、男……いや、お、親父が喜びそうな清楚そうな服を着て、オシャレして……飯とか食って」

信じきれない思いもあったが、その娘さんと自分が同い年だということに優雨は興味を持った。
もしかすると、その恩人の方も亡くなった父親と同じぐらいなのかもしれない……。

少し考え込む優雨を見て、良介が急に大きな声を出した。

「ほら、優雨も亡くなったお父さんとデートするつもりで!」

「え?」

なんか台詞めいていて、良介らしくなくて可笑しい。
しかし、その良介の言葉は優雨の長年抱えて来た父に対する想いに不思議なほどリンクしていた。
いつだったか……理沙子がまだ親しくしてくれていた頃にも打ち明けた、あの想いだ。

しかし、こんな風に良介と真剣に向き合って話ができるなんて……付き合っていた時以来のような気がして、久しぶりに心が和む。

「あ、いや……なんか変だったか」

「……ううん、お父さんとデートね……私も同じことを思っていたから」

そう言って優雨はニッコリと笑った。









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