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それを、口にすれば
第15章 穢れた時間
それにしても。

店長、主任、理沙子……一体彼らはどうなっているのだろうか。
どうしてこんなことをするのだろうか。
借金のために一肌脱ぐって……

「はあ……はあ……なんでこんなことをするんですか……夫も……夫も何のためにあんな風に……」

「ショーだと言っただろう。〝夫の前で乱れる貞淑な人妻〟それにお客様は金を払うんだ」

店長が小声でその問いに答える。

考えれば当然のことかもしれないが、やはり観客からお金を取っているのだ。
しかし、店長の催すショーと自分や良介との関係が分からない。

「お金……夫の借金ですか? ……店長には関係ない筈です」

すると店長は、そんなことも分からないのかとでもいう様な目で優雨を笑いながら囁いた。

「関係は大ありなんだよ、優雨ちゃん……あれはそもそも僕の金だからねえ。なかなか迫力のある連中だっただろう? あれでもカタギの人間で……理沙子の命令なら何でも聞く可愛い奴らだそうだ」

良介がした借金も、取り立ても、全て……全て仕組まれていたのだ。
全てと言うのが一体どこからどこまでのことなのか……それももう分からなかったけれど。

そこで店長は後ろに回り、言葉を失ったままの優雨を後ろから羽交い絞めにした。

「無粋な話をするのはもう止めよう……ほら、優雨ちゃんも早く皆さんにおまんこ見てもらいたいだろう?」

そんな下品な言葉でも、耳元を食むようにしながら囁かれると、高まってしまった身体は簡単に刺激され、吐息が漏れてしまう。

「はあっ……」

さらに、店長の両手が身体をまさぐるように動くと、その鳥肌が立つような感覚に優雨は細かい震えが起きるのを抑えきれなかった。
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