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それを、口にすれば
第16章 愛しい名前
店長の大きな腹の上で尻が少し持ち上がると、自分の性器にライトが煌々と当たっているのが分かる。
そしてその濡れた穴に、店長の大きく膨れた先端が当てられると、優雨は大きくため息を漏らした。

入って、来る……。

涙が止まらない優雨の霞む目の先には、店長の醜く歪んだ顔が見える。
優雨はその顔を見つめたまま、好きでもない男の剛直を胎内に受け入れた。

「あああっ……」

いい……感じる……感じてしまう。

膣壁全体が触っただけで弾けてしまいそうなほどに敏感だ。
ゆっくりと挿し込まれ……鬼頭が中の肉をえぐる度に、思わず感嘆の声を漏らしてしまう。

悲しくて、恋しくて……。
涙は止まらないのに。

心と身体がバラバラになってしまいそうだった。
そう、いっそ気が狂ってしまえばいいのに……

優雨の腰を押さえつけたまま、店長は抜き差しを早める。

「あっ……イッ……」

「はあ……はあ……なんだ……ちゃんと言え!」

「イ……イク……」

ああ、結城さん……ごめんなさい……。

その愛しい名を口にすることさえ、もう自分には許されないような気がする。

今、咥え込んでいるのは……好きでも何でもない、ただの男のモノだ。
それを今、絶頂に達しながら締め付ける自分は……ただの女だった。

性器と性器の交わり……ただそれだけだと思いたかった。
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