この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
それを、口にすれば
第6章 気持ちが、あるから
「どう? あっちの方は?」
「…………」
やっぱり……
今朝この台詞を聞くのは二回目だ。
「アレよ、アレ。どう? 旦那、すごいでしょ? 楽しんでる?」
その時、唐突に思った。
後ろめたいのは、優雨に〝気持ち〟があるからだ。
対して、理沙子には〝気持ち〟が無い。
良介とのことは〝遊び〟なのだ。
そして結城と優雨の関係も理沙子は当然〝遊び〟だと思っている……。
では良介は……そして、結城はどうなのだろうか。
〝気持ち〟はあるのだろうか……。
「ごめんなさい私、行かないと……また今度ね」
不自然な動作で足早にエレベーターに乗り込む優雨の後ろ姿を見つめ、理沙子は目をパチパチとさせていた。
「…………」
やっぱり……
今朝この台詞を聞くのは二回目だ。
「アレよ、アレ。どう? 旦那、すごいでしょ? 楽しんでる?」
その時、唐突に思った。
後ろめたいのは、優雨に〝気持ち〟があるからだ。
対して、理沙子には〝気持ち〟が無い。
良介とのことは〝遊び〟なのだ。
そして結城と優雨の関係も理沙子は当然〝遊び〟だと思っている……。
では良介は……そして、結城はどうなのだろうか。
〝気持ち〟はあるのだろうか……。
「ごめんなさい私、行かないと……また今度ね」
不自然な動作で足早にエレベーターに乗り込む優雨の後ろ姿を見つめ、理沙子は目をパチパチとさせていた。