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それを、口にすれば
第7章 本当に求めるもの
「やめて……いやっ! いやあ……」

乳房を掴み、その先端に舌を這わされると、鳥肌が立つような快感が襲ってくる。

「なあに? 優雨ったら女に舐められて感じてるのお? 大きくて、いやらしいおっぱいねえ」

「んっ……んっ……」

理沙子の柔らかな舌先が優雨を刺激する。
さらに、硬く尖った先端を甘噛みされると、あまりの快感に達してしまいそうになるのを抑えられなかった。

――感じる姿を結城に見られたくない――

そう思っても、下腹部では良介が唇を尖らせるようにしてクリトリスを捉え、くちゅくちゅと舌でこね回す。
すると、結城から与えられるのと同じくらいの強い快感が優雨を襲った。

しかも不思議なことに、夫の前で初めて結城に責められた時よりも、羞恥心が強い。
優雨は、自分のすぐ横に立つ結城の顔を見ることが出来なかった。

「やめて……お願い……」

結城でなければもう感じないのではないか……などと思っていたのが嘘のような快感が襲う。

声は必死で気をつければ少しだけ抑えることができる。
けれど、達することは抑えられない。

むしろ抑えようとすればするほど、果ては何度でも、すぐに、訪れた。

「ううう……あっ……ん……ああっ!」

腰ががくがくと揺れ、つま先がまるで喘ぐような動きを繰り返す。

「はあぁっ……はあっ……見ないで……」

「派手にイッたわねえ。いいなあ。ねえ貴方、私はあ?」

乳首から口を離して不満を言う理沙子の言葉を結城は黙殺する。
そして目を固く瞑った優雨の体がまた、小刻みに痙攣した。
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