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しあわせのカタチ
第6章 しあわせのカタチ
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俺が今見てる光景…。
これは、夢…?
そんな風に錯覚してしまうくらい視界がぼやけている。

目の前で好きな女が2人の男と…。
なんだ、これ。
ぎゅっと拳を握る。

『これがあんたが好きって言った女だよ』
隣で弥生が呟く。

若菜ちゃんのあの顔。
どう考えても好きでやってるんじゃないってことくらいすぐわかる。
俺も何度も泣かしてしまったけど…違う。

ただのやるだけの関係で、若菜ちゃんが他の奴ともしてるってことくらい知ってる。
それでも、俺は勝手に好きになった。
だから、若菜ちゃんが誰とやってても俺がとやかく言うことでも、そんな関係でもない。
そう思ってた。

でも…、これは違う。

『ただの淫乱。男だったら誰でも良いんだよ』

『お前…何したんだよ』
怒りで体が震える。
弥生の腕を掴む。
『あいつに何したっ』
『何って…あんたの目を覚まさせてやろうと思っただけ』
悪びれもせず、弥生は答える。
『私のことなんか構ってて良いの?』
ふっと笑って目線をずらす。
その先には男の欲望を顔にぶちまけられ、更に打ち付けられている悲惨な姿…。

『やめろっ』
無我夢中で男に殴りかかった。
その瞬間、若菜ちゃんが意識を失って倒れ込むのが見えた。
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