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美術教師の羞恥奴隷
第17章 面談 ■亜美子編①■
 しかも、亜美子は単なる遅刻魔ではない。

 生活態度全般に問題があり、生活指導の教諭から頻繁に呼び出しをくらっている、校内屈指の問題児だったのだ。

 ただし、並み居る教師の中でただひとり、藪下に対してだけは、亜美子が無礼な態度をとったり、無視したりするようなことはほとんどなかった。

 恐らく、藪下があまり生徒を叱らない教諭だったことと、どんな生徒に対しても一定の理解と敬意を示しつつ接していたことが、亜美子にも伝わっていたからだろう。

 それにまた、1年生のときからH組に所属している亜美子は、「ここ数年間、H組の担任教諭」である藪下のクラスに入学時から今までずっと在籍していたということで、藪下に対してある程度の親しさを感じていたからというのも一つの理由かもしれない。

 ともかく、藪下以外の教諭に対しては反抗的で不躾な態度をとり続けていた亜美子は、多くの人から「問題児」や「不良」などと思われ、一部の教諭や生徒は露骨に避けていたほどだった。




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