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美術教師の羞恥奴隷
第35章 面談 ■藍里編①■
 だが、変わったのは外見だけではない。

 それまでは大人しすぎるくらい静かで、喋らない子だったのが、ある程度積極的に発言するようになったのだ。

 彼氏である光範の影響が大きかったことは間違いない。

 光範も決して「クラスの人気者」というほど人望が厚いわけではないのだが、真面目で誠実な性格にも関わらず、比較的コミュニケーション能力が高いのだ。



 藪下は、藍里の変貌に驚きつつも、当時はその原因について全く知らなかった。

 しかし、二人が交際を開始してから数ヵ月後の10月、風の噂によって聞き知ることに。

 もっとも、「あまり叱らない、心優しい教師」という定評のある藪下は、知ったところで何らアクションは起こさなかったが。

 そもそも、この自由な校風の学校では、「交際」自体は校則で禁止を明記されてなかったので、何ら問題はなかったといえる。




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