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美術教師の羞恥奴隷
第35章 面談 ■藍里編①■
 藪下は回想を終えると、ファイルを閉じて腕時計を見た。

 いつしか、時刻は2時55分になっている。



 すると、ノックの音がしたかと思うと、次の瞬間には「失礼します」という声とともにドアが開かれた。

 姿を見せたのは藍里だ。

 藪下が「春日井か。休みのところ悪いな」と言ってきたので、藍里は「いえいえ、とんでもないです」と言葉を返した後、ドアを閉めた。



 そして、藪下の指示を受けた藍里は、すたすたと窓際まで歩いていくと、藪下の真向かいにある例の席に腰掛ける。



 それから例によって、形式ばかりの面談を数分程度行い、終えてから藪下が言った。

「面談は以上だ。この程度のことで呼び出して申し訳なかったな。ところで、無理を承知で、話だけでも聞いてほしいことがあるんだが、20分程度、時間をもらえるか?」

「ええ、大丈夫です。何でしょうか?」




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