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美術教師の羞恥奴隷
第35章 面談 ■藍里編①■
 藪下はバッグから封筒を取り出すと、藍里の目の前に差し出しながら、ますます深く頭を下げる。

 この言動を受け、藍里の心に浮かんだのは「おっしゃるとおり、初回だけ受けてみようかな。その時点で、この頭金を含めて10万円もの大金を頂戴できるんだから。しかも、休憩時間があるとおっしゃっているし、実質は1時間以内でそれだけの大金を稼げるわけだし」という考えだった。

 するともう、藍里の心はググッと、「承諾」のほうへと傾いていく。

 もちろん、光範に対する申し訳ない気持ちもあったのだが、藍里の心の中では「藪下先生は芸術家だから、きっと私のヌードもモノのようにしか思われないはず。お医者様に裸を見せるのと同じことだよね、多分。もし光範君に知られちゃっても、きっと分かってくれるはず」という気持ちのほうが大きくなった。




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