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美術教師の羞恥奴隷
第55章 水島 ■藍里編②■
 しかし、藍里を遮るようにして藪下が言う。

「約束どおり、私は指1本触れていないわけだし、ここは少し大目に見てもらえないか? 急遽決まったとはいえ、確かに突然のことで驚かせてしまって申し訳ないとは思う。だが、せっかくここまでデッサンに付き合ってくれたのだから、ここで中止というのはお互いに得策ではないと思う。私は春日井に、決して安くはない報酬を渡しているんだから」

 説得にかかる藪下だが、今回ばかりは藍里の心もすぐには動かない。

 何より、水島が光範と友人関係にある人物だということが、最も大きな要因だった。

 藪下は少しだけ考え込む様子を見せると、続けて言う。

「じゃあ、今からきっかり15分だけで終了ということにする。そして、特別に、今から5分間休憩を挟もう。さらに、報酬も1割増しにする。これでどうだ?」




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