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第3章 【三話】初体験

　美哉は由臣のその声に、ふっ……と意識が戻った。

「じゃ、挿入するからな」
「……え」
「今さらここでおしまい、はないだろう？」
「……や、そうかもしれないですけどっ」
「なんだ」
「…………いえ、なんでもないです」
「言いたいことがあるのなら、はっきり言えよ」
「初対面で、お互いをほとんど知らないまま、本当にその……いいのでしょうか」
「いいんだよ。問題ない」

　由臣はそう言うと、美哉の膝を掴み、大きく開かせた。

「最初だから痛いかもだけど、痛かったら俺にしがみつけ」
「…………」

　由臣はそういうと、自身を掴んで美哉の蜜口に狙いを定めた。手でガイドをしながら、ゆっくりと埋め込んでいく。

「んっ」
「指を入れて分かっていたけれど、美哉のナカ、熱いな」

　美哉のナカからあふれ出る蜜に助けられ、由臣の太めの剛直が埋め込まれていく。

「い……たっ」
「身体に力を入れたら余計に痛いぞ、できるだけ力を抜け」
「そ、そんなっ」
「それとも、一気に行くか」
「え、や、なっ」

　由臣の亀頭が美哉の蜜口にのみ込まれたのを確認して、由臣は一気に埋め込むことにしたようだ。腰をぐっと進めて、押し込めた。

「んぁっ、いたっ！」

　ナカを引き裂かれるような痛みに、美哉は悲鳴を上げ、由臣の身体にしがみついた。

「奥まで入ったぞ。そのまましがみついておけ」
「…………」

　その一言に、初対面の男性と、性的関係を結んでしまったことを美哉は改めて知った。その途端、美哉のナカがきゅーっと締まったのが分かった。

「……ったく、どうしておまえはそうやって煽る？　ほんっと小悪魔だよ」
「ちがっ」
「……あ」
「え」
「……すまん、コンドーム、付け忘れた」
「は、えっ？」

　驚いたのもあり、美哉のナカがまたきゅーっと締まった。

「や、頼む、から、ちょ、煽る……なっ、て」
「そう言ってもっ」
「すぐ抜く、か……あっ、ちょ、締めるなっ」
「だってっ」

　締めるなと言われても、美哉はすでにパニックになっていて、どうすればいいのかなんて、分からない。

「いいか、抜けるから、じっとしてろよ」
「え、ちょっと、む、り」