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恋の行方を探してください【完結】
第25章 【二十五話】調査開始です! が。
美哉は由臣がきちんと挨拶を返したのを確認して、それから後部座席に乗り込んだ。由臣も続いて乗ってくるかと思ったら、ぐるりと周り、助手席へといっていた。これはやはり、嫌われてしまったのだろう。
そう願っていたのに、どうしてだろう、実際にそうなると、胸が痛んで仕方がない。
美哉は一人で後部座席に座り、ジュエリー・コバヤカワにつくまでずっと、下を向いていた。
車はジュエリー・コバヤカワが入っている、小早川系列の会社が入っている雑居ビルへとたどり着いた。車のまま地下の駐車場へと入った。
「これからジュエリー・コバヤカワへ行く」
「あの……」
「なんだ」
「今さらですけど、私、ジュエリー・コバヤカワに入れるんですか」
美哉は昨日、作ってもらったカードが特別製で、チートカードだという認識はあったけれど、セキュリティレベルが最高峰らしいジュエリー・コバヤカワに簡単に入り込めると思っていなかったため、確認をした。
由臣は前を向いたまま、口を開いた。
「きのこちゃんからそのカードのこと、聞かなかったのか?」
「聞くもなにも、印籠だとしか教えてもらってませんけど」
「きのこちゃんにしては分かりやすい説明だな。若葉小屋は、小早川グループ内ではかなり上位の特権を持っている。内部に入り込んで調査をしないといけないからな」
特権階級というと言いすぎかもしれないが、そういう位置づけにあるのはそれで分かった。だからこそ、小早川の直系親族が若葉小屋の所長を務めているということも分かった。
「それで、美哉」
「はい」
「おまえの小早川内での立場は?」
「……不本意ですけど、ナンバーツーらしいですから……」
「入れない訳がないよな?」
「……そう、ですね」
そう願っていたのに、どうしてだろう、実際にそうなると、胸が痛んで仕方がない。
美哉は一人で後部座席に座り、ジュエリー・コバヤカワにつくまでずっと、下を向いていた。
車はジュエリー・コバヤカワが入っている、小早川系列の会社が入っている雑居ビルへとたどり着いた。車のまま地下の駐車場へと入った。
「これからジュエリー・コバヤカワへ行く」
「あの……」
「なんだ」
「今さらですけど、私、ジュエリー・コバヤカワに入れるんですか」
美哉は昨日、作ってもらったカードが特別製で、チートカードだという認識はあったけれど、セキュリティレベルが最高峰らしいジュエリー・コバヤカワに簡単に入り込めると思っていなかったため、確認をした。
由臣は前を向いたまま、口を開いた。
「きのこちゃんからそのカードのこと、聞かなかったのか?」
「聞くもなにも、印籠だとしか教えてもらってませんけど」
「きのこちゃんにしては分かりやすい説明だな。若葉小屋は、小早川グループ内ではかなり上位の特権を持っている。内部に入り込んで調査をしないといけないからな」
特権階級というと言いすぎかもしれないが、そういう位置づけにあるのはそれで分かった。だからこそ、小早川の直系親族が若葉小屋の所長を務めているということも分かった。
「それで、美哉」
「はい」
「おまえの小早川内での立場は?」
「……不本意ですけど、ナンバーツーらしいですから……」
「入れない訳がないよな?」
「……そう、ですね」