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恋の行方を探してください【完結】
第30章 【三十話】大量のメール
言っている内容が支離滅裂だったけれど、美哉はともかく、自分の身が大変危険だということは分かった。
「由臣さん、川村さんもいますし、ここは車の中ですよ!」
ちなみに、由臣が後部座席に乗り込んだことを確認した川村は、すでに車を発進させていた。
「川村のことは気にするな」
「美哉さま、お気になさらず」
「そんなこと言われたら、余計に気にするに決まっているでしょう!」
気にするなと言われて、気にしない訳がない。むしろ、そんなことを言われたら、余計に気になってしまう。
「美哉が先っぽだけでも触れさせてくれないのなら、昨日みたいに口でしてくれてもいいんだぜ?」
「由臣さんっ!」
由臣が言うとおり、昨日、気の迷いで口でしたけれど、場所が場所だし、いや、今、ここが寝室だったとしても、陽が高いうちにするなんて、美哉には考えられなかった。
「しません!」
「じゃあ、手で」
「由臣さんっ、今、仕事中ですよねっ?」
「……そうだが、ちょっとくらいいいじゃないか」
「ちょっとでも駄目です!」
「……ケチ」
「ケチで結構です! もうっ! せっかく後部座席を独り占めしてゆったりしてたのにっ!」
「美哉、強がるなよ。淋しい、って顔に書いてあるぞ」
由臣はそう言うと、美哉の頬に軽くキスをして、身体を起こした。あまりにもキザな仕草に、美哉は目を見開き、真っ赤になった。
「ははっ、かーわいいなー」
「かわいくなんてありません!」
「そうやって反発するところが、猫がじゃれてるみたいで、すっげーかわいい」
「…………」
なにを言ってもかわいいとしか返ってこない由臣に、美哉は一つため息を吐いて、身体を起こした。
「さーてっと、そろそろ小早川食品につくぜ」
由臣のその言葉に、美哉は乱れた髪の毛と服を整えて、表情を引き締めた。
「そういう表情も、かわいいな」
緊迫感が、台無しだった。
「由臣さん、川村さんもいますし、ここは車の中ですよ!」
ちなみに、由臣が後部座席に乗り込んだことを確認した川村は、すでに車を発進させていた。
「川村のことは気にするな」
「美哉さま、お気になさらず」
「そんなこと言われたら、余計に気にするに決まっているでしょう!」
気にするなと言われて、気にしない訳がない。むしろ、そんなことを言われたら、余計に気になってしまう。
「美哉が先っぽだけでも触れさせてくれないのなら、昨日みたいに口でしてくれてもいいんだぜ?」
「由臣さんっ!」
由臣が言うとおり、昨日、気の迷いで口でしたけれど、場所が場所だし、いや、今、ここが寝室だったとしても、陽が高いうちにするなんて、美哉には考えられなかった。
「しません!」
「じゃあ、手で」
「由臣さんっ、今、仕事中ですよねっ?」
「……そうだが、ちょっとくらいいいじゃないか」
「ちょっとでも駄目です!」
「……ケチ」
「ケチで結構です! もうっ! せっかく後部座席を独り占めしてゆったりしてたのにっ!」
「美哉、強がるなよ。淋しい、って顔に書いてあるぞ」
由臣はそう言うと、美哉の頬に軽くキスをして、身体を起こした。あまりにもキザな仕草に、美哉は目を見開き、真っ赤になった。
「ははっ、かーわいいなー」
「かわいくなんてありません!」
「そうやって反発するところが、猫がじゃれてるみたいで、すっげーかわいい」
「…………」
なにを言ってもかわいいとしか返ってこない由臣に、美哉は一つため息を吐いて、身体を起こした。
「さーてっと、そろそろ小早川食品につくぜ」
由臣のその言葉に、美哉は乱れた髪の毛と服を整えて、表情を引き締めた。
「そういう表情も、かわいいな」
緊迫感が、台無しだった。