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恋の行方を探してください【完結】
第37章 【三十七話】異常行動
盗聴器でも最低なのに、隠しカメラが仕込まれていたかもしれないと知り、美哉は震えた。それはいくらなんでもやりすぎなのではないだろうか。
「高木小夜と槇がどれだけの頻度で会っていたのか、わからない。それに、本当に身体の関係は一度きりではなかったのか、それもわからない」
「え、でも……」
「高木小夜の証言しか取れていないんだ。もしかしたら、本当は他の女性と同じく、一度だけだったかもしれないぞ」
「だけど、一緒に食事をしていますよね?」
「そういう関係でなくても、別に食事くらいするだろう」
「そうですけど、今までの槇さんの行動から考えて、高木さんはイレギュラーです」
「指摘どおりだ。ジュエリー・コバヤカワで聞いた話によれば、槇は基本、一度抱いた女性には興味を示さなくなる。槇にとって、高木小夜は特別な存在だったのか、または別の理由があったのか……」
ふーむ、と由臣は唸った後、小夜の話を思い出したようだ。
「高木小夜の場合、槇からアプローチをかけたようなことを言っていたな」
「はい」
「槇のメールの一部を見たが、女性側からお誘いのメールが来て、槇の気が乗れば、それに応えるという形だった。最初のきっかけを作るのは槇だったのだろうが、槇からではなく、女性側からというのも特徴的だな」
「……そんなに槇さんは魅力がある人だったのでしょうか」
美哉は槇の写真を見て、鳥肌が立ったため、魅力的とは思えなかったのだ。御庭番たちの方が、よほど魅力的だと美哉は思っている。
「そうでなければ、女性から誘うなんてことはしないだろう?」
「……そう、です……ね」
美哉は自分の昨日の行動を思い出しながら、答えた。かなり恥ずかしかった。
「顔が赤いぞ」
「なっ、なんでもないですっ!」
由臣に美哉の考えていることなんて分からないはずなのに、やはり昨日の大胆な行動を思い出してしまい、さらに顔が赤くなった。
「昨日は美哉から誘ってきたけれど、俺は魅力的か?」
「そっ、そんなのっ、知りません!」
ますます赤くなった美哉に、普段の由臣ならさらにからかっただろうが、勝千代が近づいてくるのが見えて、由臣は口を閉じた。
「どうした」
由臣はさらに窓を開けてそう聞けば、勝千代は由臣の耳元でなにかを囁いた。
「……そうか」
「高木小夜と槇がどれだけの頻度で会っていたのか、わからない。それに、本当に身体の関係は一度きりではなかったのか、それもわからない」
「え、でも……」
「高木小夜の証言しか取れていないんだ。もしかしたら、本当は他の女性と同じく、一度だけだったかもしれないぞ」
「だけど、一緒に食事をしていますよね?」
「そういう関係でなくても、別に食事くらいするだろう」
「そうですけど、今までの槇さんの行動から考えて、高木さんはイレギュラーです」
「指摘どおりだ。ジュエリー・コバヤカワで聞いた話によれば、槇は基本、一度抱いた女性には興味を示さなくなる。槇にとって、高木小夜は特別な存在だったのか、または別の理由があったのか……」
ふーむ、と由臣は唸った後、小夜の話を思い出したようだ。
「高木小夜の場合、槇からアプローチをかけたようなことを言っていたな」
「はい」
「槇のメールの一部を見たが、女性側からお誘いのメールが来て、槇の気が乗れば、それに応えるという形だった。最初のきっかけを作るのは槇だったのだろうが、槇からではなく、女性側からというのも特徴的だな」
「……そんなに槇さんは魅力がある人だったのでしょうか」
美哉は槇の写真を見て、鳥肌が立ったため、魅力的とは思えなかったのだ。御庭番たちの方が、よほど魅力的だと美哉は思っている。
「そうでなければ、女性から誘うなんてことはしないだろう?」
「……そう、です……ね」
美哉は自分の昨日の行動を思い出しながら、答えた。かなり恥ずかしかった。
「顔が赤いぞ」
「なっ、なんでもないですっ!」
由臣に美哉の考えていることなんて分からないはずなのに、やはり昨日の大胆な行動を思い出してしまい、さらに顔が赤くなった。
「昨日は美哉から誘ってきたけれど、俺は魅力的か?」
「そっ、そんなのっ、知りません!」
ますます赤くなった美哉に、普段の由臣ならさらにからかっただろうが、勝千代が近づいてくるのが見えて、由臣は口を閉じた。
「どうした」
由臣はさらに窓を開けてそう聞けば、勝千代は由臣の耳元でなにかを囁いた。
「……そうか」