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恋の行方を探してください【完結】
第11章 【十一話】由臣の偏食
と吟太が出してきたのは、紙袋に入ったロールパンとバターロール。開けてみると、ふわりといい匂いが美哉の鼻腔をくすぐった。
「うわぁ、いい匂い」
「だろう? 最近のお気に入りなんだ」
「これでサンドイッチを作ってもいい?」
「もちろん」
美哉は断りを入れて、朝食の準備を始めた。
吟太にも手伝ってもらいながら作っていると、伊吹も起きてきて、三人でわいわいといいながらご飯を作った。
できあがった頃に、古坂と由臣の二人も降りてきた。
「なんか上の階まですっげーいい匂いがしてきたんだけど」
「え、そんなに匂いましたか?」
「いえ、わたしはここに入って初めて匂いに気がつきましたが」
「ロールパンとバターロールでサンドイッチを作ったんです。由臣さんもよろしければ、どうぞ」
と誘ってみた。
「美味そうだな、食べる」
六人掛けの少し大きめのテーブルだったので、座ることはできたけれど、男所帯のせいか、なんだか小さく感じてしまう。
ミルクティも用意して、みんなでいただきますと言って、食べ始めた。
美哉はバターロールのサンドイッチを手元の皿に乗せた後、由臣の同行を見守った。
由臣も同じようにバターロールに手を伸ばすと、特に躊躇することなく、口に運んだ。軽く焼いたのもあり、さくっといい音が美哉の耳まで聞こえた。
「……美味い!」
「それなら良かったです」
由臣はそれから無言で次から次へとサンドイッチを食べた。
テーブルの上にはそれなりの量があったはずなのに、みんなよく食べてくれて、あっという間になくなった。
美哉もいつもよりよく食べた。
「うわぁ、いい匂い」
「だろう? 最近のお気に入りなんだ」
「これでサンドイッチを作ってもいい?」
「もちろん」
美哉は断りを入れて、朝食の準備を始めた。
吟太にも手伝ってもらいながら作っていると、伊吹も起きてきて、三人でわいわいといいながらご飯を作った。
できあがった頃に、古坂と由臣の二人も降りてきた。
「なんか上の階まですっげーいい匂いがしてきたんだけど」
「え、そんなに匂いましたか?」
「いえ、わたしはここに入って初めて匂いに気がつきましたが」
「ロールパンとバターロールでサンドイッチを作ったんです。由臣さんもよろしければ、どうぞ」
と誘ってみた。
「美味そうだな、食べる」
六人掛けの少し大きめのテーブルだったので、座ることはできたけれど、男所帯のせいか、なんだか小さく感じてしまう。
ミルクティも用意して、みんなでいただきますと言って、食べ始めた。
美哉はバターロールのサンドイッチを手元の皿に乗せた後、由臣の同行を見守った。
由臣も同じようにバターロールに手を伸ばすと、特に躊躇することなく、口に運んだ。軽く焼いたのもあり、さくっといい音が美哉の耳まで聞こえた。
「……美味い!」
「それなら良かったです」
由臣はそれから無言で次から次へとサンドイッチを食べた。
テーブルの上にはそれなりの量があったはずなのに、みんなよく食べてくれて、あっという間になくなった。
美哉もいつもよりよく食べた。