この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋の行方を探してください【完結】
第15章 【十五話】不自然さがいっぱい
 店名を聞いた美哉は、そこが最近できたばかりだけどとても人気があり、なかなかお店に入れないのを知っていたので、うらやましかった。

「ここのお店、なかなか予約が取れなくて、でも、たまたま取ることができたんです。英太郎さん、新ブランドの立ち上げで忙しいのを知っていたのですが、だからこそ、少しでも楽しんでもらおうと思って、無理を言って出てきてもらったんです」
「出てきてもらった?」
「あー、うさ耳は知らないかもしれないが、ジュエリー・コバヤカワのセキュリティはとても厳重で、出るのは簡単だけど、入るのはなかなか厳しいんだ」
「それは社内にってことですよね?」
「そうだ。でも、あそこは基本、外出禁止のはずだったが」
「そうなんですか」
「高木小夜さん、あなたはそのことを知っていましたか」
「はい。英太郎さん、よくそのことで文句を言っていましたので、知っていました」

 ふむ、と由臣はうなずいた後、美哉の手をつかんでない左手で顎を撫でた後、口を開いた。

「食事をした後、槇英太郎さんは、社内に戻ったのか?」
「それが……戻ると言っていたのですが、どうやら戻ってないみたいなんです」
「ということは、戻ると言いながら、どこかに消えてしまったと?」
「はい。それに、英太郎さんの机の上が、不可解なことになっていたと」
「というと?」
「すっかり片づいていて、まるで仕事を辞めるかのような状態になっていたと、ジュエリー・コバヤカワの部長から聞きました」

 その情報だけではなんとも言えないが、そういえば、と美哉は思い出した。

「恋の行方」
「はい、英太郎さんがリーダーになって、新ブランド『恋の行方』の立ち上げをしてました」
「そんな状況で仕事を辞めるなんて、ありえないですね」
「はい。でも、あそこに部外者は入れませんから、本人がやったとしか思えません」
「それも奇妙だが、デザイン画がまったくなくなっていたというのは?」
/277ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ