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恋の行方を探してください【完結】
第2章 【二話】交際ゼロ日、一目惚れ
「なんだよ」
「息がっ」
「鼻で息しろよ。色っぽかったぜ」
「なっ、なにをっ! いや、そもそもっ! 寝てる私に不意打ちでキスしたでしょっ!」
「した。だって、すごく美味しそうだったから」
「はぁ?」
「実際、美味しすぎる。他人と唇を合わせるなんてとんでもないと思っていたが、美哉とのキスなら平気どころか、美味しすぎて、貪ってしまった。しかも唾液まで甘いなんて、おまえ、実は悪魔だな!」
「なに言ってるんですか」
「ということで、鼻で息しろよ? もっとキスさせろ」
「やっ……!」

 嫌だと拒否をする前に、由臣はまたもや美哉の唇をふさいだばかりか、いきなり舌を入れて、ぐちゅぐちゅと口内をかき回していく。

「んっ、んんっ!」

 拒否の言葉は、美哉の思いとは裏腹に、色っぽく由臣を煽るだけ。初心者の美哉としては、由臣のキスはかなり苦しくて、酸欠気味だ。
 そうやってぼーっとなってきた頃、ようやく由臣は唇を離した。美哉がほっとしていると、由臣はいきなり服を脱ぎ始めた。

「なっ」
「あーっ! もう我慢ならんっ!」
「えっ」

 上に着ていた黒いポロシャツを脱ぎ、さらにはチノパンと下着まで取りさった。

「きゃっ!」

 美哉の視界に一瞬、見てはならないものが見えて、あわてて目を閉じた。

「コンドームはここにあるし、次は美哉の準備だな」
「やっ、あのっ、私は同意は」
「美哉は俺の嫁。生でしたいところだけど、いきなり子どもできても美哉が困るだろうからな」
「そーゆー問題では……」
「え、なんだ、生でいいのかっ?」
「いやいや、だからっ! あなたとそういうことは」

 と美哉が言っている端から、由臣は美哉のスカートをめくりあげた。

「う……わぁ、これは……」

 美哉も薄々気がついていたが、由臣の声に確信した。

「ストッキングの破れ具合が、扇情的だな」

 黒服の男たちから逃げているとき、あちこちにぶつかった覚えがあった。そのときになにかにストッキングを引っかけて、破れたのを思い出した。
 由臣の手が、不穏に破れたストッキングに這わされていく。そうすると、美哉の背中にぞくりと寒気に似たなにかが這い上がった。

「ぁ……んっ」
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