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恋の行方を探してください【完結】
第19章 【十九話】名前が違います!
真那はそう言うと、懐からカードを取り出した。それは由臣と同じ薄い紫色のカード。
「でさ、三男」
「なんだ」
「あんた、事務所からうちをハッキングするの止めてくれない?」
「あー、ばれてたか」
「ばれるもなにも、わたし、管理者。とはいえ、あんたの方が権限上だから、ロックかけられたところ、修正できなかったんだけど!」
といいながら、真那は美哉にカードを渡した。
渡されたカードに視線を落とした美哉は、絶句した。
そのカードは、クレジットカードと同じサイズで、色は薄紫色。
「……由臣さん」
「なんだ」
「どうして小早川美哉になってるんですか!」
「あー、それな。どうせすぐに小早川になるから、またカード発行してもらうのも悪いだろう?」
「だから! 絶対に由臣さんとは結婚しないって何度も言ってるじゃないですか!」
「届けは出してないけど、実質、結婚してるようなもんだろう」
「違います! 私は御曹司でイケメンは嫌なんですってば!」
「美哉、諦めろ。俺が美哉を見初めた時点ですでにおまえは俺のモノだ」
「…………」
美哉と由臣のやりとりを聞いていた真那はらちがあかないと思ったのか、口を挟んできた。
「三男、すぐに直しなさい! 美哉さんのカードだったら、何度でも発行してあげるから! 今はまだ、宇佐見美哉でしょう!」
「いーや、もう小早川美哉だ!」
「いいから、すぐに直しなさい!」
「これでいい」
さすがに美哉も、由臣のあまりの強引さに腹が立った。
正直、使いたくない手であったけれど、こうするしかなかった。
「由臣さん、直してくれないと、私、助手も辞めますし、与頭も辞めて、出て行きますから!」
「でさ、三男」
「なんだ」
「あんた、事務所からうちをハッキングするの止めてくれない?」
「あー、ばれてたか」
「ばれるもなにも、わたし、管理者。とはいえ、あんたの方が権限上だから、ロックかけられたところ、修正できなかったんだけど!」
といいながら、真那は美哉にカードを渡した。
渡されたカードに視線を落とした美哉は、絶句した。
そのカードは、クレジットカードと同じサイズで、色は薄紫色。
「……由臣さん」
「なんだ」
「どうして小早川美哉になってるんですか!」
「あー、それな。どうせすぐに小早川になるから、またカード発行してもらうのも悪いだろう?」
「だから! 絶対に由臣さんとは結婚しないって何度も言ってるじゃないですか!」
「届けは出してないけど、実質、結婚してるようなもんだろう」
「違います! 私は御曹司でイケメンは嫌なんですってば!」
「美哉、諦めろ。俺が美哉を見初めた時点ですでにおまえは俺のモノだ」
「…………」
美哉と由臣のやりとりを聞いていた真那はらちがあかないと思ったのか、口を挟んできた。
「三男、すぐに直しなさい! 美哉さんのカードだったら、何度でも発行してあげるから! 今はまだ、宇佐見美哉でしょう!」
「いーや、もう小早川美哉だ!」
「いいから、すぐに直しなさい!」
「これでいい」
さすがに美哉も、由臣のあまりの強引さに腹が立った。
正直、使いたくない手であったけれど、こうするしかなかった。
「由臣さん、直してくれないと、私、助手も辞めますし、与頭も辞めて、出て行きますから!」