この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恋は盲目
第1章 私の片想い
「嫌だ」
と頭の上のあたりで慶太が言う。
「え?」
「いーやーだ。」
子供が駄々をこねるように慶太が繰り返した。
抱きしめる力がさっきより強くなっている。
「な、何が?」
驚きで硬直しつつも何とか言葉をつなぐ。
「あんりが俺を好きじゃないこと。嫌だ。」
そんなこと言われても……
「しょうがないじゃん……」
「しょうがなくない!俺を好きになる努力をしろっ。したら絶対後悔させないから。」
少しおどけたように言っているけど、どれだけ好きでいてくれているのか慶太の心臓の音が伝えてくれる。
本当に慶太の彼女になったら楽しくて幸せだと思う。
でも、慶太に触れられても電流は走らない。
男の子に抱きしめられて、驚きはしているけど、総司君と目が合ってドキドキする感じとは違う。
はにかんだ笑顔にキュンキュンする気持ちも、慶太には感じない。
好きになる努力?
総司君にはそんなの要らなかったよ。
これ以上好きにならないようにすることすら苦労してるのに。
私は慶太の胸を押して、真っ直ぐ目を見て言った。
「ごめん。私も本当に彼が好きなの。気持ちは嬉しいけど応えられない。」
私が友情にしておきたかった関係は終わるんだ。
慶太は私の真剣な目を真正面から受け止めた。
「……わかった。」
ほ、
と安心した瞬間、
慶太が繋いだ方の手の手首に唇を当てた。
え!?
と驚いている間にも慶太は口付け続ける。
いやいやいやいやいやいやいや
心の中で突っ込み続けるも言葉にできない。
抵抗するもガチッと掴まれていて微動だにしない。
わ!
舌の感触までする!
何をやってるんだこいつは!
わかったんじゃないのかよ!
チュッと音を立てて慶太の唇が離れる。
暗くてよく見えないが手首に赤い点ができている。
「あんりの好きなやつって塾が一緒なんだろ?」
慶太がニッとする。
バッと手を振り払う。
「俺諦めないから。だって俺、誰よりもあんりが好きだから。これから誰があんりを好きになっても、俺が1番好きだから。」
イタリア人かよ!
と突っ込みたいが、あまりのストレートさにクラクラする。
「だからあんりが何言っても関係ない。」
と言い終わると同時に片手で頭を引き寄せられおでこにキスされた。
慌てて体を離す。
慶太は至って穏やかな表情でいる。
と頭の上のあたりで慶太が言う。
「え?」
「いーやーだ。」
子供が駄々をこねるように慶太が繰り返した。
抱きしめる力がさっきより強くなっている。
「な、何が?」
驚きで硬直しつつも何とか言葉をつなぐ。
「あんりが俺を好きじゃないこと。嫌だ。」
そんなこと言われても……
「しょうがないじゃん……」
「しょうがなくない!俺を好きになる努力をしろっ。したら絶対後悔させないから。」
少しおどけたように言っているけど、どれだけ好きでいてくれているのか慶太の心臓の音が伝えてくれる。
本当に慶太の彼女になったら楽しくて幸せだと思う。
でも、慶太に触れられても電流は走らない。
男の子に抱きしめられて、驚きはしているけど、総司君と目が合ってドキドキする感じとは違う。
はにかんだ笑顔にキュンキュンする気持ちも、慶太には感じない。
好きになる努力?
総司君にはそんなの要らなかったよ。
これ以上好きにならないようにすることすら苦労してるのに。
私は慶太の胸を押して、真っ直ぐ目を見て言った。
「ごめん。私も本当に彼が好きなの。気持ちは嬉しいけど応えられない。」
私が友情にしておきたかった関係は終わるんだ。
慶太は私の真剣な目を真正面から受け止めた。
「……わかった。」
ほ、
と安心した瞬間、
慶太が繋いだ方の手の手首に唇を当てた。
え!?
と驚いている間にも慶太は口付け続ける。
いやいやいやいやいやいやいや
心の中で突っ込み続けるも言葉にできない。
抵抗するもガチッと掴まれていて微動だにしない。
わ!
舌の感触までする!
何をやってるんだこいつは!
わかったんじゃないのかよ!
チュッと音を立てて慶太の唇が離れる。
暗くてよく見えないが手首に赤い点ができている。
「あんりの好きなやつって塾が一緒なんだろ?」
慶太がニッとする。
バッと手を振り払う。
「俺諦めないから。だって俺、誰よりもあんりが好きだから。これから誰があんりを好きになっても、俺が1番好きだから。」
イタリア人かよ!
と突っ込みたいが、あまりのストレートさにクラクラする。
「だからあんりが何言っても関係ない。」
と言い終わると同時に片手で頭を引き寄せられおでこにキスされた。
慌てて体を離す。
慶太は至って穏やかな表情でいる。