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恋は盲目
第2章 特別な夏休み
「ごめん!お待たせ!」

息を切らして総司君に謝る。

「走ったの?ゆっくりで良かったのに。」

総司君が眉毛を下げて言った。

「お茶いる?」

総司君が飲みかけのペットボトルを差し出す。

「うん、ありがとう。」

いまどき間接キスでちょっとドキドキとか・・・・
します。
しちゃいます。
頂きます。

ごくっとお茶を飲む。

「ありがとう。」

ペトボトルを返す。

「座る?」

総司君がソファのスペースを空けてくれる。

2、3人がけなのかそんなに大きくはない。

だから座ると総司君が近い。


「お疲れ様。演奏、すごい良かったよ。」

「本当?嬉しい!」

「俺、楽器がどうとかわかんないけど、なんか響くっていうの?なんか心にうったえてくるものがあった。」


これ以上の褒め言葉ってないと思う。


「・・・今日、演奏する前に総司君の事考えたよ。総司君に届きますようにって・・・。

本当にいるなんて思わなかったけど。だから、聴いていてくれて嬉しい。

総司君に聴いてもらえてすごく嬉しい。」



自分でも驚くくらい素直に言えた。
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