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天使さまっ!
第14章 続編 天国へと続く恋


エリン先生の正面のイスに腰かけて、彼女はポツリポツリと視線をさ迷わせながら言葉をこぼす。本人はどうやってここまで来たかもよくわからないようで、気付いたらここに立っていたと言った。


「おねぇ、ちゃんが……けっこん、しちゃぅんで、す」


漸くそう告げた彼女の膝はガクガクと尋常じゃないくらい震えて。じっと彼女の目を見ていたエリン先生が哀しい目でいたから。私にも何となくそれがわかりました。


「わた、……わたし、」


震えながら必死に喋ろうとする彼女の声を一つも漏らさず聞き遂げるために。先生も私も静かに彼女を見守りました。


「おねぇちゃんを、あいしてます」


言葉と共に涙腺が決壊して、止めどなく涙が溢れるのに。私たちにはそれを見ていることしか出来ない。涙を拭いてあげることも、ましてや涙をとめてしまうなど。きっと何年も閉じ込め続けた『核』を吐き出した彼女を前に。そんなことは出来ない。いっぱいしてきた我慢を、もう出来ない我慢を、全部全部吐き出すまでは。


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