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天使さまっ!
第18章 余談:恋の病と白衣の天使
さわさわと、脚や肩や背中を軽く撫でられただけで。簡単にスイッチが入ってしまう。エリン先生には。まるで何かの暗示をかけられたみたく、どうしてかしら、すぐに頭がぽうっとして。キスしたくなるの。
エリン先生の手はあったかくって柔らかで、私のより小さいのに。すごく安心する。
捕まえた指先に唇をあてると、心がとけて潤うの。
「何かの病気みたいに頭がボーッとしちゃうんです。体も熱があるみたいだし、心拍数が」
「エリン先生が?」
「ちょっと診察してください」
「じゃあもしかしたら伝染病かも。私もさっきから苦しくて」
エリン先生の胸元にもたれると心音が聴こえる。いつも余裕そうに見えるけど実際にはドキドキしてるのね。ぎゅって抱き締めて耳元で何か呟いたけれど、日本語じゃなかったからわからなかった。
「なんていったの?」
「……僕の天使、的な?あえて聞かれるとかけっこう恥ずかしいというか」
「だってわかんなかったし」
天使さまに天使と呼ばれるのも何だか不思議なのです。エリン先生が照れてるのはレアなのでつい手元にあったデジカメでパシャリ。
「あ。それは僕がしかこさんを撮るために」
「かーわいい。後でプリントしてください」