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天使さまっ!
第18章 余談:恋の病と白衣の天使
「男の子のお母さんに対してする育児指導で、どうして誤解が発生するやら。小さいコドモのうちはみんな包茎なんですけど、例えば『恥垢がたまりやすいからよく洗ってください』とか言われると真面目なお母さんほどやたら過敏になってお子さんのをワシワシ洗ったりするみたいです。小さいうちの恥垢には害はありませんから、取りすぎるほうが問題になります。成長して垢に菌が増えて炎症とかなるようなら意識的に石鹸などで清潔を心がけるべきですが、それまでは特別なケアはいりません。むしろ本人のしたいように好きにさせてあげてください。無理に剥こうとか、触るの禁止とか、しないでください。男子の聖域なんでほっといて大丈夫です」
そういえば産科の若いママさんたちはその後もよくエリン先生のとこに育児相談とかいらっしゃいます。そういう話をしてたのですね。
「日本人の育児事情はどうも神経質ですよね。なんというか情報に踊らされる人が多いというか、そのくせあんまり情報を集めないというか。何でもそうですが鵜呑みは危険です。色んな角度で冷静に検証してください」
「あぅ。私の不感症騒ぎもまさしくソレです」
ていうか、エリン先生誰に話しているんでしょう。
「正しい性教育が足りないと思います。恥ずかしさとか後ろめたさとか、そういうのが逆にいやらしさを煽ってて、結果的に無知で危険です」
自分の体についても、よくわかってないのに、異性についてなんてもっと無知です。私は中でも重症のほうだったと自覚ありですが。
「構造や働きをもう少し詳しく勉強したほうがいいと思います。変な先入観や羞恥心が芽生える前のピュアなコドモのうちに?学校じゃなくても家庭で出来るのに何でしないのでしょうか」
「教育熱心なエリン先生なら、素敵なパパになれますね」
「!」