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天使さまっ!
第19章 センチメンタルジャーニー
何日か過ぎ、久しぶりに怪我の診察を受けにいこうと思っていた頃、私の部屋にお父様がやって来た。
「やあ、シカコ。ゲンキにしてるかい」
わざわざ様子を見に来てくれたのだろうか、そうとう道に迷いながら来たらしい。
「ちゃんとショクジしてるかい。なんだかやつれてるね」
「……あんまり、食欲が」
目をそらす私にお父様は思い出したように高い声を出した。
「オウ、ビッグニュースだよね。エリンがニホンゴ、スコシだけオモいだしハジメてるよ」
私はそれまでの憂鬱を忘れてパッと明るい顔になった。
「ハナシがデキルからシカコもおいで」
知らない人でもいいから、エリン先生とお喋りしたい!私は急いで支度をして病院へ向かおうとし、途中でふとあるものを荷物にいれてしまっていた。もしかしたら、という期待で。