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天使さまっ!
第19章 センチメンタルジャーニー
「名前で呼んでくれるんだね」
「え?」
私には当たり前のことだったので首を傾げてしまいました。
「みんなは天使先生っていうんだ」
「そうですね。エリン先生天使みたいですし」
エリン先生の包帯を外しながら、先生と久しぶりにお喋りしたり触れたり出来てすごく幸せに思いました。
「僕は覚えてないんだけど、ここに来た頃みんなに名前で呼ばないで、って言ったらしいよ」
「え?そうなんですか?」
それは初耳です。
「私にはそんなふうには……」
「ね。なんで嫌だったのかな。今名前で呼んでもらえたけど、ぜんぜん嫌じゃなかった」
無邪気に話す先生に、またキュンキュンしてしまいます。考えてみたら院内でエリン先生の名前を呼ぶのは私と婦長くらいかも。患者さんは別として。