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第19章 センチメンタルジャーニー

「お姉さんの名前教えてください」

「あ、はい。百瀬しかこです。えと、よろしくお願いします」


思わず初対面的な自己紹介をしてしまった私に、エリン先生はニコニコとしていました。


「しかこちゃんかぁ。可愛い名前だね」

「………………あれ？」


なんかデジャブです。


「そういえば、私が初めてエリン先生に会った時、同じことを言われて……私が自分の名前は嫌いですって言ったら。エリン先生の名前の由来を」

「話したんだ。そっか。僕も自分の名前嫌いでした」


いたずらっぽい笑みを浮かべてエリン先生はクスクス笑いました。


「とくに日本では」

「なぁんだ。そうだったんですね。私だけコドモみたいに拗ねててあとから恥ずかしかったんですけど」

「同じだね」


記憶がなくても。エリン先生はエリン先生です。