この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
天使さまっ!
第19章 センチメンタルジャーニー
「点滴の数だいぶ減りましたね」
「うん?もうご飯食べられるからね。――前にもいたの?」
あの時はぜんぜん周りの人を見なかったエリン先生ですが、ここ数日でだいぶ快復していたようです。ひょっこり現れた私を不思議に思っても仕方ありません。
「怪我しちゃってるのでお休みしてたんです」
ただの口実ですけど、エリン先生は納得したみたいです。
私の包帯を見てしばらく何かを考えてから、チョイチョイと手招きしました。
「ちょっとここに座ってください」
エリン先生のベッドをポンポン叩いて隣に座れと言います。
「……ぇええええっ?」
「診てあげる」
嬉し恥ずかし、ソワソワと目が泳ぐ私にエリン先生が笑顔で急かします。
「ていうか、私なんかよりエリン先生の怪我のほうが大事なのに」
「あ、そうか。自分のも治せばいいですよね、失念してました」