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天使さまっ!
第19章 センチメンタルジャーニー


私が黙々と洗浄の準備をしていると、服を下ろされたエリン先生がオロオロと謝ってきました。


「?」

「なんか、その、すみません」

「気にしないでくださいね、皆さんなるらしいです」

「僕はなりません。他の人に洗ってもらったときは別になんとも……」


俯いてしまったエリン先生に、私は無言で洗浄用の手袋を外しました。それを見てエリン先生は私が作業をやめてしまうのかと思ったかもしれませんが。


「早く記憶戻るといいですね。そしたらそんなふうに謝る必要ないのに」


自分の手を直接石鹸で泡立て、ガーゼも使わず陰部洗浄を始めた私にエリン先生が驚いたのは無理もありませんが。私にはむしろ自然です。専用のボトルですすいだあとタオルで水分を拭き取り、新しい寝間着をさっさとはかせて作業終了までの間、エリン先生は沈黙してました。

私が顔をあげると、目を閉じたままのエリン先生が額を押さえ込んでいます。


「……頭痛でもしますか?」


思わず心配になっちゃうような表情でした。


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