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天使さまっ!
第3章 天使さまの実情
悲しみとも違うのに、伝わってくる感情は痛み。私はただ困惑していた。
「いつの間にか、ベッドに伏せて眠ってしまってました。その子を撫でながら。見ていた人は僕が泣いているのだろうと思ったそうです」
エリン先生はうっすらと儚い笑みまで浮かべて見えて、それが逆に痛々しくて。今まで感じたこともない複雑な気持ちになるの。
「それを見たその子の母親は、泣き止んで、僕に『もういいです』って言ったんです。いつまでもその子を撫でて泣いている僕に。僕はその声に目を覚ましました」