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天使さまっ!
第5章 天使さまが神さまに見えた日


微かな音がした。「けぷ」とか「こぽ」とか、水が弾ける小さな音。私が顔をあげるとエリン先生が高く掲げる腕にへその緒もそのままの赤ん坊がいて、次の瞬間高い声で泣き出した!


「ほら、大丈夫」


エリン先生は優しく赤ん坊を寝かせて、ナースさんたちが慌ただしくへその緒の処理をしたり、体を拭いたり。エリン先生はすっかり血の水に染まった服で私に目配せした。

え、今何て言ったんだろ。唇だけ動かして何か言ったみたい。


「赤ちゃんもう大丈夫ですよ。元気な男の子です」


後産中のお母さんのところに報告に行き、産科の先生と二~三会話をしてから、手袋をはずしながらエリン先生は私の方へ来た。

私、ドキドキしてる。エリン先生は凄い先生だった。


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